「空前の売り手市場」は嘘?意外と知られていない求人倍率の裏側
就活は、「空前の売り手市場」と言われています。
確かに、就活関連掲示板では複数の内定を得たとの報告も少なくないです。
学生もその認識で少し心に余裕を持って動いているのではないでしょうか。
しかし、数字を冷静に分析すると、有名企業を希望する学生にとっては
「売り手市場」とも言えない現実があります。
今回は意外と知られていない求人倍率の裏側をご紹介していきます。
リクルートワークスが発表している求人倍率です。
1.88倍と、毎年どんどん求人倍率が上がり、求職者優位の市場と言えるでしょう。
2019年3月卒業予定の就活生で見ると、民間企業の新卒総求人数は約81.4万件です。
一方、就活生の総数は約42.3万人であり、求人数より就活生が38.1万人少なく、
全体で見れば「売り手市場」という表現は正しいと言えます。
ただし、「上場企業」に限定すると求人数は13万件で、全企業の求人数の約16%に過ぎません。
この13万件という数字は、国公立大学及び早慶上智ICUの1学年分の学生数(15.6万人)を下回っています。
つまり、上場企業に入社することは、国公立大学、早慶上智ICUに入るのと同じくらい「狭き門」なのです。
多くの就活生は、自分の知っている企業ばかりを受けてしまいます。
よって、上場企業の中でも有名な会社には入社希望者が殺到し、内定倍率は数十倍から数百倍にも達します。
ちなみに早稲田大学の看板学部、政治経済学部の入学倍率は7.5倍です。
つまり倍率だけ見れば、有名企業に入るためには早稲田に入るよりも難しい競争を勝ち抜く必要があります。
みんなが知っている会社は、「超買い手市場」なのです。
超売り手市場といわれている市場ではありますが
企業規模で比較すると超買い手市場ということですね。
何が言いたいのかというと
知っている会社だから、というだけで選考を受け続けるのは危険だ、ということです。
世の中には知名度はないけど優良企業はごまんとあります。
ただ、知らないというだけで選択肢に入ってないという悲しい現実があります。
そして当たり前に周りが受けるから大手の説明会に参加するという学生も多いですが
有名・大手企業=安定している・ホワイトという方程式は成り立たなくなっているということ。
それはだんだん学生もわかってきているのではないでしょうか。
大手でも大変な会社はありますし、ベンチャー企業でもそうです。
要は従業員規模数や業界などで一概に決めつけられることなんてないのです。
また、求人広告はあくまでも広告です。
会社の魅力がたくさん詰まっている情報誌です。
自分が興味を持ちそうな会社を探すには便利なツールなので
そこでいくつか目星をつけた後で、実際に足を運んで肌で感じて見ることが大切ですよ。
人によって、いいと感じる価値観は異なります。
人に流されるのではなく、自分が満足できる会社を探すために
自分の軸で動くことが大切だと思います。
未来を作るネクストリーダーのためのキャリアサイト:パッションナビ