《最新》新入社員の初任給事情


新入社員の初任給事情

 

就活中の学生にとって、初任給事情は気になるところでしょう。

もちろん、新入社員も他の業界の事情は知りたいところ。

また、初任給は景気の状況を表しているともいわれており、チェックしておきたいですね。



ということで、日本経済団体連合会が調査した

「新規学卒者決定初任給調査結果(2016 年3月卒)」をもとに、初任給事情をみてみましょう。



ちなみにこの調査は、調査対象は経団連企業会員および東京経営者協会会員企業 1918 社。

そのうち、493社(製造業 51.5%、非製造業 48.5%、従業員 500 人以上規模 78.1%)

からの回答を集計したものです。
 

事務系大卒 初任給平均21万2892円、前年比1338円アップ

学歴別初任給水準(全産業)undefined 学歴別の初任給平均額。全ての学歴で前年比増という結果に 「新規学卒者決定初任給調査結果(2016 年3月卒)」日本経済団体連合会調査

学歴別初任給水準(全産業)  
学歴別の初任給平均額。全ての学歴で前年比増という結果に
「新規学卒者決定初任給調査結果(2016 年3月卒)」日本経済団体連合会調査

上の表は学歴別の初任給の平均額と前年よりの引き上げ額です。

大学卒事務系で平均21万3892円、前年より1338円のアップとなっています。

全ての学歴で820円から1609円も前年よりアップしています。

短大卒技術系、高校卒現業系を除くと全て1000円以上のアップとなっており、

2016年3月卒の初任給事情は良好だったようです。
 

 

大学院技術系卒 23万961円。調査開始以来、初めての23万円超えに

また、大学院技術系では23万961円と、この調査が開始されて以来、初めての23万円超えとなりました。

10年ほど前の初任給事情は、ほぼ横ばい状態。

2002年から2005年3月卒は4年連続で、初任給凍結(前年の初任給のまま据え置き)企業が8割を超えていました。

就職氷河期といわれたこれらの時代では、初任給もあがることは珍しい状態でした。

とはいっても、2016年でも48.5%の企業は据え置き。

また、引き上げた企業は51.1%でしたが、42.6%は求人賃金として前年の初任給を示したが、

賃金改定後引き上げたとのこと。

多くの企業では、初任給の求人賃金は前年と変わらない金額を提示しているようです。
 

 

製造業 平均21万4822円で今年も好調

産業別初任給(大学卒事務系) 業種別の初任給を見ると、製造業が好調なのがわかる 「新規学卒者決定初任給調査結果(2016 年3月卒)」日本経済団体連合会調査

産業別初任給(大学卒事務系) 
業種別の初任給を見ると、製造業が好調なのがわかる 
「新規学卒者決定初任給調査結果(2016 年3月卒)」日本経済団体連合会調査

上の表は、大学卒事務系の産業別初任給です。

製造業の平均は21万4822円、非製造業は21万2644円となっています。

この製造業が非製造業を上回るのは近年の傾向。

製造業が平均を0.4%上回り、非製造業が0.6%下回っています。
 

 

トップ3は、石油・石炭製品、化学・ゴム、紙・パルプ

業種別に初任給平均額を見ると、一番高額なのは、石油・石炭製品で24万2551円。

なんと、全体平均の13%増しとなっています。石油・石炭製品は前年もトップでした。

続いて、化学・ゴムが22万162円、紙・パルプが21万9433円となっています。

これらは、全体平均の2%増なので、平均より少し高い程度。

石油・石炭製品の高さが際立っています。


 

ワースト3は、電気・ガス業、窯業、食料品

一番低い金額だったのは、電気・ガス業の20万1583円。

全体平均より6%、1万2300円程度も低くなっています。

続いて、窯業20万8945円、食料品21万306円。

これらは、全体平均からみると微減といったところですが、電気・ガス業の低さが目立ちます。

ただ、電気・ガス業は全体の賃金で見ると、高くなっているところです。

初任給は低くても、確実に給料が増えていく賃金カーブを描きます。

このあたりは、初任給だけで判断しては危険なところです。


 

前年比、新聞・出版・印刷4.3%減、サービス業 3%増

前年の初任給平均と比べると、大きく下げているのが、新聞・出版・印刷で4.3%減。

前年は22万1755円でベスト2だったのですが、1000円近くも下がっています。

また、サービス業は、前年20万8362円で6200円、3%増。

前年は全産業平均を下回っていましたが、今年は平均よりも高くなっています。

サービス業は特に人手不足となっており、

少しでも人材を確保したいとの思いから初任給がアップしているのでしょう。


以上、2016年3月卒業の初任給事情をみてきました。

売り手市場といわれる就職活動では、人出を集めるために初任給を決めている要素もあります。

また、業界横並びといった決め方もあるようです。

初任給の金額だけではなく、その後の給与の推移、

ボーナスを含めた年収などもしっかりと確認しておきたいものです。

 

そう、初任給はあくまでも初任給。

入ってからの自分次第の頑張りでいくらでも変えられます。

 

自分がどんな暮らしがしたいのか。

優先順位って何なのか。

 

プライベート?働く時間?お給料?働き方?やりがい?
 

それがわかってから初めて会社選びって始められるものですよね。

まずは自分を知るところから。

 

後悔のない就活にすつためにもいろいろな会社に目を向けることをおすすめします。

 

 

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公開日:2017年5月24日