10人呼んだら何人トンズラ?就活生のリアル事情
現役採用担当者座談会
「10人呼んだら2人トンズラ」が学生の現実
就活における、非常に共感できる記事を AERAで拝見したので、それについて書きます。
面接で嘘をついたり話を盛ったりするのは、もはや「当たり前」。
確かに。
言うまでもなく、企業は「嘘」や「盛り」に気づいています。
でも、求職者はそれに気づかずに、嘘をつく。
バレなければいい。
嘘への罪悪感の薄れを非常に感じるようになりました。
でも残念ながら、毎年ものすごい数の求職者たちと対峙しているプロからすると、
少し話したらわかってしまう。なんてこと多々。
競合他社も受けていて「2次、3次まで行ってます」
最近「アプリを作りました」
実は自分でじゃなくて、ハッカソンでみんなで作った、
バイトなのに店長だったとかカンボジアで井戸掘った
面接担当者はそんなことよりポテンシャルを見てるのに。
知りたいのは、「バイトで売り上げを2倍にした」というならその要因分析。
お客さんのターゲットを広げたのか、単価を上げたのか、商品は同じなのか違うのか。
仮に「2倍」が嘘でも、論理的に説明できるのなら OK
多少「盛る」くらいは大目に見ますが、友だちの話を自分のことのように話すとか、根拠のない嘘をつく学生は採りたくない。
お客さんに対してそれをやられると困りますね。
何事も誠実さや信頼できるかどうかって大事ですよね。
盛るレベルを超えた嘘つきって、友達にすらなりたいと思えるかどうかすら怪しいですw
●親類がやたらと死ぬ
突然連絡が取れなくなったり不義理をされるこんな経験ありませんか?
突然、ノロウイルスやインフルエンザが世間の罹患(りかん)率からは考えられないほど流行る。
親類もやたらと死ぬ。電車も事故で遅れまくり(笑)。
確かに、致し方ないやむを得ないケースもあるでしょう。
でも、急に驚くような理由で予定をキャンセルする就活生は本当に多いです。
一体何人の人が死んだのってつっこみたくなるくらい。
電車遅延とかってすぐ調べられちゃいますけどね。
そもそも、企業側も貴重なるどう時間を割いて、時間をとっているわけなので、
極力ドタキャンなどは避けたいものですよね。
友達と遊ぶ約束をしていたけど、面倒になったから嘘ついていかないってどうですか?
いい気持ちしないですよね。
企業とはいえ、あくまでもヒトです。
次に、企業はどのようにいい人材かどうか判断しているのか。
コンサル:当社は面接重視です。
書類だけじゃ判断できないし、何より面接で、一緒に働きたいか、
この会社に入ることが幸せか、互いにすり合わせをしたいので。
簡単に辞められると会社としては相当な損失になる。面接でしっかり見極めたい。
IT:うちも面接は普通にやって「第1志望か」とか「やりたいことは」と聞きますよ。聞いたってしょうがないのはわかってるんですよ。
履歴書を見て、「出身小学校の自慢をしてみて」なんて聞いたほうがよっぽど人となりがわかる。
でも、学生は控室で「第1志望とかやりたいことを聞かれなかったからもうダメだ」と落ち込んでいたりする。だから、面倒くさいけど聞いとくか、と(笑)。
企業の担当者もいろいろと気苦労が垣間見えますね。
●自分では決めきれない
IT:不思議なのは、内定を伝えると「御社に行きたいんですけど、やりきりたいんです」と言う学生が多いこと。「やりきるって何?」って聞くと、その業界で一番難しいと言われている会社まで「受けきりたい」と。
これ、非常に共感します。
「御社が第1志望です! でも8月まで待ってください」って、それ、第1志望じゃないでしょう。
笑えますよね。
受験と同じ感覚?
小さい頃から「将来どんな人生を送りたいか」「どんな仕事に就きたいか」と考える教育をされずに、
目の前の受験で偏差値の高い学校に行く、というのを繰り返す。
だから、就職も一番人気の会社を受けきらなきゃ、という発想になるんです。
建設:主体的な価値判断がないので、複数の内定をそろえて、親や大学の先生に決めてもらおうとする。それで「僕自身は御社に行きたいんですけど親や先生が他社を薦めるので」と内定を断ってくる。
「あれ、誰の人生なの?」って思います。
しかも断る口実として言ってるというより本当に自分で決めきれなくて、
「迷ったんでやっぱ大学院に行きます」というのも多い。
自分の勘も信用して、多分この会社がいいはず、いいことにするように頑張ろうという意識は希薄ですね。
そう。最終的にはどこに行こうが覚悟が大事。
その選択が正しかったーー!よかったーーー!って言えるように
どこいっても努力するしかないわけです。
その意思表示ができる人って本当にいない、少ないと思います。
●親の言うことはきくな
IT:乱暴かもしれないけど、出口の部分、つまりもっと簡単に会社が社員を解雇できるようにしないとダメじゃないかとさえ思います。
学生も「就職したら一生」の前提だと慎重になるし、嘘でも盛ってでもなんとか入ってやろう、となる。
企業側もヘンなやつを採って辞めさせられないと大変だし、
確実に稼いでくれるやつを採れということになって、化かし合いになる。
ごもっとも。
そもそも外資もそうですが、日本企業ですら、
その会社で一生働きたい!と思ってる人ってどれだけいるのかって思いますが
雇用され続けることが幸せ、安定っていう価値観自体が、ナンセンス。
外資:確かに外資は、定年まで勤める人なんていないし学生もそのつもりなので、
「将来どうしたい?」と聞くと、みんな正直に「起業したい」とか「早くスキルをつけて次に進みたい」って言いますよ。
やっぱり、終身雇用が前提の日系企業のほうが嘘が蔓延しやすいでしょうね。
金融:僕も最初に就職したのが外資で、採用はザルでした(笑)。合わないと早い段階で自ら辞めていくし、二つくらいプロジェクトをやってそこで評価が低いと
「キミ、向いてないよ。ただうちは優秀なやつしか採ってないから、他社に行けば活躍できるよ」ってクビになっちゃう。
外資は雇用の流動性がすごくあるので、採用にはそこまで力を入れないですよね。
入り口の就活だけじゃなくて、出口も合わせて仕組みを変えていかないといけないですね。
平均寿命伸びて、年金ももらえない。人口も減っている。
年老いても働くことが必要不可欠になるのであれば、「60年間同じ会社って気持ち悪いだろう」と言いたいですね〜
金融:60年安泰な会社なんて超レア。だから、親の言うことを聞いて、いまの時点で良さそうに見える会社に入るなんて、ダメですよ。
徐々に、通年採用の会社が増えたり、大学1年でも内定を出す会社が出てきたりと採用も多様化している。
受験と同じように「一斉に就活」というスタイルが崩れれば、もっと早い段階から職業意識を持つようになるでしょう。
5年、10年かかるかもしれないけど、そっちに向かってほしいですね。
(構成/編集部・石臥薫子)
そう、早期の職業意識が大切だと思います。
もっと言うと、さっきから親というワードも出ていますが、
環境要因をつかさどる親世代の意識改革が重要かと。
なんの物差しで、子供の就職する企業へ反対してるのか。
それは本当に正しいのか。
心配する気持ちはわかります。
しかし、その判断がなんの軸に基づいているのかなど、今一度考えてみてほしいです。
採用も生き物のように日々変化し、人々の働き方などのスタンダードだって変化しています。
企業に安定や安心を求めるのではなく、個人のスキルや能力を開拓する。
そんな選択肢を増やしていきたいものです。
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