御社は大丈夫?内定辞退をめぐる、サイレント問題。
内定者と企業のコミュニケーション。サイレント辞退やサイレントお祈りに注意
サイレント辞退やサイレントお祈りという言葉は聞いたことがありますか?
売り手市場が続く新卒採用において、学生は一人当たり平均2.40社、
複数社の内定を取得する学生は60%以上と言われています(リクルート調べ)。
特に、2016年卒は、選考解禁時期が8月に後ろ倒しに変更され、企業の内定出しが集中。
学生の複数内定の保持と辞退を巡って、一部の企業による「オワハラ」(=就活終われハラスメント)が問題となりました。
そしてその影響で2017年卒は、一人歩きした「オワハラ」を警戒し、
複数内定を保持していることや進路に迷っていることを企業に言い出せず、
“とりあえず承諾しておこう”と安易に内定を承諾することでその場をしのぐ学生が増加しました。
※株式会社リクルートキャリア
https://www.recruitcareer.co.jp/news/pressrelease/2016/160825-01/
この図で注目すべきはサイレント辞退とサイレントお祈り。
サイレント辞退・・・それは企業にとっては恐怖。
あれ、レスが急に遅くなった・・なんて信号があったら要注意ですね。
安易に内定を承諾した学生は、その後ますます、内定辞退を企業に言い出しづらくなるのでしょう。
連絡もなく内定を辞退する学生(=サイレント辞退)や決められない学生の増加に企業も戸惑い、
内定者を確保するために、追加で内定を出せるにように選考結果の連絡を遅らせるなどの対策(=サイレントお祈り)に
舵を切る企業が一部で発生し、2017年卒は、内定辞退を巡る“サイレント問題”へと発展しています。
このように、採用スケジュール変更や決められない学生による安易な内定承諾に起因する企業と学生のいたちごっこは、
年々、双方のコミュニケーション不足に拍車をかけて深刻化しており、
内定後の双方のコミュニケーション機会の充実が鍵と言えるでしょう。
SNSの活用や社内イベントの招待など内定者との関係構築は大きな課題となってきています。
しかし、忘れていけないのは、そもそもの内定の出しかた辞退に問題は生じていないか
冷静に判断することです。
内定辞退を懸念して数を追うあまり、一人ひとりの内定の出しかたがおざなりになってはいませんか?
その濃さが薄まってしまうような採用活動の仕方で、うまくいくわけがありません。
採用マンパワーにも限界があることはわかりますが、
この市場で、大量に母集団を形成して、多くの内定だしをバンバンしていく手法は
時流にのっとっていないということです。
せっかく頑張って内定を出しても、辞退されては全てが水の泡ですね。
量よりも質。
一人ひとりの内定者に人として向き合っている会社こそが今年は採用成功していたのではないでしょうか。
自社の採用をしっかりと見直し、採用フローを再度検討してみてください。