面接官の気をつけるべきポイントまとめ。
「売り手市場」が続く新卒市場において、学生の平均内定社数は2社を超え、年々増加しています。
しかし実際は内定をいくつももらう学生と、なかなか内定が取れない学生との二極化が進んでいます。
内定をいくつも取っている優秀な学生ほど、どの企業からも欲しがられるのは当然のこと。
他社との競争を勝ち抜いて求める優秀な人材を採用するには、
短い選考期間でどれだけ動機形成ができるかがポイントになります。
そこで成否の鍵を握るのが、「面接」です。
面接は、面接官が学生を見極める場であると同時に、学生が企業を判断する場でもあります。
面接を単なる質疑応答の場ではなく、
「この学生を採用したい」「絶対この会社に入りたい」と互いに思えるような場にすることが重要です。
「見極め」だけでなく「魅了づけ」を同時に行う面接を実施し、
絞り込んだ採用ターゲットの動機形成に集中的にエネルギーを投下することが、優秀な人材を採用する秘訣なのです。
■面接官にありがちな5つのNGポイント
そもそも、"面接"の目的とは下記の3つです。
(1)書類選考や能力テストではわからない、学生の人物特性や経験などの事実確認と評価を行う。
(2)面接官と学生が直接相互に安心感、納得感を形成する。
(3)リアルに顔を合わせて会話することで、会社のファンを作る。
しかし実態としては、なぜその学生を合格にしたのか明確に答えられない面接官や、
魅了づけが十分でない面接のほうが多いのではないでしょうか。
ここで、面接官にありがちな5つのNGポイントを紹介します。
(1)ひとつの目立ったポイントで全体を評価してしまう。
(2)面接官によって評価の軸が異なってしまう。
(3)曖昧な情報収集で終わり、思考・行動特性を判断できるだけの具体的事実情報を得ていない。
(4)前学に面接した生との比較が評価に影響してしまう。
(5)自分と似たような思考の学生を高く評価しやすい。
このような状況が当てはまっていると、面接が逆効果になってしまいます。
面接の3つの目的を果たし、見極めと魅了づけを両立するには、面接官の人選と面接技法が重要なポイントになるのです。
■最も売れている人を面接官に
面接官には、社内で活躍していて求める人材に最も近い社員を選定することが不可欠です。
営業職の採用であれば、最も売れているトップ営業マンを面接官にするということです。
自分の持っていない価値観や能力を他人に見出したり評価したりすることはできません。
また「この人と働きたい」と学生が思える魅力的な人材でなければ、動機を強化することは難しいでしょう。
適切な面接官を選び、下記の「面接のチェックシート」で面接官の質を向上させましょう!
【面接官のチェックシート】
□学生の名前を呼んで挨拶ができている。
□メモをとることに夢中にならず、目を見て会話をしている。
□圧迫な雰囲気や感情的になっていない。
□相手の発言に対してきちんとしたうなずきや返答をして、同意・共感していることを示している。
□面接室はリラックスできる環境であり、フレンドリーな会話や楽しい雰囲気づくりをするよう心がけている。
□面接相手の履歴書や説明会アンケートなどの資料は前もって目を通している。
□質問をして答える雰囲気を作らずに、会話をしながら進行している雰囲気を作るよう心がけている。
■相手の本質を見極める質問法
最後に、面接の時に意識すべきポイントをお伝えしたいと思います。
面接で相手を見極めるには、具体的な事実情報を集めることが必要です。
面接は合否判断をする場ではなく情報収集の場です。
「いつ」「どんなシチュエーションで」「誰に対して」
「どんな目的・意図で」「どんな工夫をして」「どんな行動を取ったのか」
上記の項目を意識した質問を問いかけ、事実体験のプロセスを詳細に聞き出しましょう。
ただ単に相手の話ている内容を表面的に捉えるのではなく、
時系列に沿って思考を把握する質問をしたり、
「なぜそうしたのか」「特に苦労したところはどこか」と深堀りすることで、
相手のその時の心情や本質が見えてきます。
そのため、成果を上げる可能性のある人材なのかを的確に判断することができるのです。
いかがでしたでしょうか。
面接はお互いの相互理解を深め、入社意欲をより具体的に思い描いてもらうためのものです。
「ここの会社に出会えてよかった」
「この人に出会えてよかった」
面接した学生からこう思ってもらえるような面接を心がけて、良い出会いを創っていきましょう!
未来を作るネクストリーダーのためのキャリアサイト:パッションナビ