できる人ほど「モチベーション」を口にしない
「モチベーション」
「部下の『モチベーション』を上げるにはどうすればいいのか」
「『やらされ感』なく、主体的に行動させるにはどうしたらいいのか」
モチベーションについて悩む経営者やマネジャーは大変多いと言えます。
「思うように部下が自発的な行動を見せない」、
「当事者意識が欠けている」、
「危機感が感じられない」といった悩みを抱えている経営者のお話もよく伺います。
自身の言葉に次のような言葉は思い当たりませんか?
「同期がまた辞めた。こんな会社にいてもモチベーションが上がらない」
「この目標は高すぎる。無理な目標を与えられても、やる気なんか出ません」
そもそも「モチベーション」とは
「モチベーション」という言葉は比較的新しい言葉で、
頻繁に日本のメディアに登場しはじめたのは、2001年以降。
つまり、それ以前は「モチベーションが上がらないから仕事に身が入らない」などという表現は誰もしなかったのです。
辞書でひくと、
「人間が目標達成に向けて行動するための心の動き、やる気、意欲、動機付け」と書かれています。
「モチベーションとは、あたりまえのことを、あたりまえにやり、
それ以上の行動するために必要な心の動き、意欲、動機付け」ということになります。
「朝9時に出勤する」
「お客様と約束した11時に訪問する」
「1時間で30件のテレアポをする」といった事柄が、
もし「あたりまえ」になっているのであれば、当然のことながら「モチベーション」は関係がありません。
毎日の生活や仕事の中で「あたりまえ」だと認識していること、「習慣化」していることは
「モチベーション」や「やる気」に左右されません。
何が「あたりまえ」なのかを自分で意識してみることが必要ですね。
「モチベーション」が必要な場合とは?
現在の自分はどうあるべきなのか?
「あるべき姿」を自分自身で決められる状況だと、行動が「モチベーション」に左右されてしまうことも多いでしょう。
つまり「義務感」が少ないケースのときです。
プライベートで英語を勉強しよう。筋トレしよう。読書しよう……
こういった事柄は「モチベーション」に左右されて、やったり、やらなかったりするかもしれません。
しかし、仕事上のことだと、どうでしょうか?
会社が設定した目標、上司から依頼された作業、期首に自分自身でコミットした行動目標などは、どうでしょう。
目標が達成するかどうかは別にして、そこに向かって行動することが現在の自分にとって「あるべき姿」なのか。
それをやることが「あたりまえ」なのか、ということです。
そして大事なことは、それを「あるべき姿」にすべきかどうかを自分自身で判断してよいのかと、いうことです。
会社が設定した目標は達成した。
それでも会社のためにもう少し頑張ってくれ、と言われたら「モチベーション」は必要かもしれません。
しかし、目標を達成してもいないのに、「意欲」や「やる気」に左右されてしまう人は、
何が自分にとって「あるべき姿」であり、何をすることが「あたりまえ」になのか整理ができていないとも言えます。
できる人ほど「モチベーション」を口にしない
「あるべき姿」や「現状」を正しく認識していない人は、現時点ですでに自分が考える「あるべき姿」になっています。
現時点で問題はない、と受け止めているため謙虚になることができません。
「目標達成できなくてあたりまえ」
「期限を守らなくてもあたりまえ」
「言われたことを率先してやらなくてもあたりまえ」」という現状でも、問題ではない、と捉えているのです。
それを変えるためには「モチベーション」という名の「動機付け」が必要だというのであれば、
成功する人は、常に「あるべき姿」というものを正しく認識しています。
ですから常にその「ギャップ」を埋めようと、自然に体が動き問題解決しようと行動します。
成功する人は、「成功するノウハウ」を持っているのではなく、
ギャップを埋めようとする行動と工夫の数が多いということを理解してほしいと思います。
成功する人ほど他者からは「モチベーション」が高いように見えるかもしれませんが、
本人にとっては「あるべき姿」とのギャップを解消しようとしているだけのこと。
それをやって「あたりまえ」。できて「あたりまえ」。
成功する人はモチベーションに左右されることなく、淡々と行動することができます。
成功したいと考え、何らかの高い目標を設定してもいいでしょう。
しかし、まずは目の前の「あたりまえ」のことを正しく認識して淡々とできているか、
「モチベーション」という言葉に惑わされず、「あるべき姿」に自分が近づこうとしているかを考えてみましょう。
その「習慣」の積み重ねが成功への土台形成になるはずです。
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