仕事で成果を出す"2つの数学的思考力"


「頭の中に数字が入ってくるととたんによくわからなくなる」

「情報の中に数字があると、使わなければならない気がする」

「数学」は大人になってからほとんど使ったことがない

 

具体的に考える上でも、説得力のある説明をするためにも、

数字を使って考えることはビジネスマンにとって必須と言えます。

 

しかし、上記のように数字に対して苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。

 

本日はビジネスの場面で身につけたい数学的思考力を2つ紹介します!

 

■手元にない数字を作り出す力


 

これは例えば新規事業の市場規模を推測する場合などに必要な力です。

 

例として「メガネ市場」の規模を推測してみましょう。

この問題を出すと、途方にくれる人と、室内をキョロキョロ見回す人に分かれます。

 

「室内を見回す」という行為には、数字を作る上で重要なポイントが隠されています。

彼らがやろうとしていたのは、会議室という限られた世界でのメガネ人口をつかむことでした。

 

「会議室にいる30人のうち、メガネをかけている人は10人だから全体の3分の1。

高齢社会の日本ではもう少し比率が上がりそう。日本人は1億2千万人だから、

メガネ人口はその半分の5〜6千万人くらいだろうか。メガネの単価はいくらくらいだろう・・・」

 

と考えていくことで、日本のメガネ市場を概算できます。

このように、実際には計算測定が困難な数量を推定することを定量化と言います。

 

その場合、会議室内のメガネ人口を数えたように、

「目指す数量に近く、かつ勘定できるものを探すこと」が定量化のコツです。

 

定量化は普段のスキマ時間にちょっとトレーニングするだけで苦手意識を克服できます!

飲食店に入ったら客数と客単価、回転率を想定して売り上げを推測してみるのはとてもオススメです。

 

毎日1分でもいいので、

定量化を試みることで数字への苦手意識が和らいでいきます。

 

■手元にある数字を分析する力


 

数字を分析する場面としてよくあるのは、売り上げを分析する場面だと思います。

 

例えば2店舗の優劣を判断するのに、

「売上げ額」「従業員数」「店舗面積」の3つの数字があるとします。

 

仕事で成果を出す人は数字の扱い方に大きく違いがあります。

いきなり数字を操作せずに、「その数字で何を分析したいのか」という目的を明確にし、

「数字をこう操作すれば目的の結果が得られそうだ」仮説を立ててから始めます。

 

もし「従業員1人あたりの売上げ額」だけで評価すれば良いなら、

「売り上げ額」÷「従業員数」だけを計算するため、数字の扱いがシンプルです。

 

一方成果を出せない人や数字が苦手な人は、何も考えずにいきなり数字を操作し始めます。

手元にある数字をとりあえず計算し、その結果がなんなのか本人にもわからないことが多いのです。

 

数字を分析する上では、この数字で何をしたいのかという目的意識が大切です。

普段から「これはどういう数字だろう」と数字を読み、

「このように操作したらどうなるだろう」を想像し、確かめる。

 

これを繰り返すことで、

目的意識を持って数字を扱うトレーニングになるでしょう。

 

 

数字の分析において、もう1つのポイントは数字を細かく分析することです。

たとえば「売り上げ額」の構成要素を次のように因数分解してみます。

 

「売上げ額」=「広告リーチ数」×「認知率」×「来店率」×「成約率」×「客単価」×「リピート率」

「雑誌の販売部数」=「書店数」×「平均配本数」×「消化率」

 

このように数字を分解し、「現実」を丸裸にすることで、

その要素に改善の余地があり、そのために何をすべきかが具体的に見えてくるでしょう。

 

数字や数式は、細かくすればするほど、教えてくれることはたくさんあります。

普段から「この数字は何と何の掛け算になっているだろう」と考えることが、

数字の因数分解に慣れるトレーニングになります。

 

ビジネスマンに必要な2つの数学的思考力を紹介しましたが、

これらの力を身につけるために難しい数学を学び直す必要はありません。

 

数学を使い客観的に物事を考えることができれば、ビジネスの問題解決に大いに役立つはずです。

少しずつトレーニングし、身につけましょう!

 

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公開日:2016年7月22日