就活「男女格差」ってまだあるの?実態に迫る
就職活動が始まる3年生の頃には、総合職を志望する学生は決して少なくない。
ただ、商社や大手広告代理店、マスコミなど学生が希望するような大企業で、
総合職の採用に占める女性の割合はそもそも小さいのが現状ではないでしょうか。
そして、それらの会社ではおもに有名国立大や早慶上智の女性が採用されるので、
それ以外の大学の女子学生にとっては非常に高いハードルとなります。
その結果、一部の有名大以外では
大量採用する銀行や保険の(地域や職務が限定される)エリア職や一般職に流れる学生は多い。
転勤がないので、仕事も続けやすい。
つまり「意図的にというよりも、結果的に総合職に就けない」という女子学生が相当数いるということです。
学生時代までは男女平等に育ってきて、能力を発揮してそれを評価されてきた女子学生も、
社会に出る段階で、すでに総合職としてバリバリ働けるチャンスは男子学生よりも限定されています。
総合職採用の女子は2割強
女性活躍推進が叫ばれ、管理職への女性登用は大企業を中心に、
各社が取り組む機運が高まっているかのようにみえる。
しかし、データを紐解くと、たしかに採用段階での男女格差は浮き彫りになる。
厚生労働省が調査する「コース別雇用管理制度の実施・指導状況(2014年)」によると、
総合職採用者に占める女性割合は 22.2%。一方、一般職採用者の女性割合は8割超となっている。
総合職、一般職といったコース別採用をしていない企業でも格差は顕著。
内閣府の「女性活躍推進サイト」に自社データを公表している企業でみてみると、
採用に占める女性の割合はNTTドコモで32%、
日立製作所で21.7%、日産自動車21%、味の素34%、サントリーホールディングス34% —— 。
就職先の人気企業ランキンングに登場するような企業でも、
女性と男性で同等に門戸が開かれているようには、とても見えません。
学校基本調査によると、大学生全体に占める女子の割合は43%で、
大学別に見ると上智6割、青学・立教5割、早慶4割弱だ。
女性のハードルを高くする元凶
夫が長時間労働で家に帰ってこないワンオペ育児を見越して、女子学生が一般職を選ぶ。
長時間労働前提の社会で、仕事と育児の両立に疲れて、女性が離職する。
離職を見越して、企業が女性の採用を抑制しようとする——。
こうした“負のサイクル”について、
「結局、日本の長時間労働が元凶」と、日本社会の働き方に警鐘を鳴らす学者もいますね。
よく採用の相談を企業から受ける際にも、できれば男の子の方が・・・
絶対というわけではないですが、結局女性って結婚などでやめてしまう可能性が高いので・・
というケースって結構あるんですよね。
そもそも優秀な人材が働き続けることのできる環境を作ることの方が、
企業の未来をつくっていくにあたり、有益だったりもするわけです。
最初っから効率や時短を語る新人は論外ですが、
働く時間が全てだ。というわけでもないように思います。
ここ数年で、長時間労働や選択の余地のない転勤を見直そうという風潮は、高まっているかのようにみえます。
しかし、目の前の現実は、それほど理想どおりでもないと、社会に出る前から学生たちは、見抜いている。
「ゲームのルール」が、自分たちには決して有利ではない。
「あえて一般職」や「結果的に総合職をあきらめた」層の女子たちは、すでに知っているのです。
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