世界最悪の「人材のミスマッチ率」
外資系人材紹介会社のヘイズ・ジャパンは「世界31カ国における人材の需給効率調査」の結果を公表しました。
日本は「人材ミスマッチ率」が2年連続で上昇し、満点の悪評価。
世界的に見ても「最も人材が探しにくい国」とされています。
「人材のミスマッチ率」が低いほど、企業は自社に必要なスキルを持った労働者を容易に見つけることが可能に。
逆にこれが高い日本は、「空いているポジションと求職者を適合させるうえで深刻な問題に直面している」(ヘイズ・ジャパン)ということになります。
「企業が求めるスキルと求職者のスキルに大きな乖離」
「人材ミスマッチ率」は世界最悪レベル
同調査は2012年から、英ヘイズと英オックスフォード・エコノミクスが共同で実施。
「労働市場の柔軟性」や「全体的な賃金圧力」「教育の柔軟性」など7つの項目を10段階で指標化し、
人材の需要と供給の状況を評価・分析したものだとのこと。
アジア・太平洋地域の他の国の「人材ミスマッチ率」は、
経済が好調なオーストラリアが4.2と最も低く、比較的高いシンガポールでも6.0にとどまっており、
日本の10.0は「最悪レベル」。
この点について調査元では、次のように分析している。
「日本では、企業が求めているスキルと、実際に求職者が持っているスキルが大きく乖離している事が浮き彫りになった」
なぜこのようなことが起こるのか。
いろいろな側面で問題があるでしょう。
またこの現状は中途の市場だけでなく、就活一つとっても、企業・学生・国(教育)それぞれの問題があります。
例えば、
企業は、いい学生を採用するために、母集団形成しようとキラキラした原稿を書こうとする。
就活生に会わせるリクルーターも惹きの良さそうな人材を選定。
学生は就職攻略本を読んで、まるで暗記したかのような志望動機。
そして、国は働く、ということやキャリアについて考える教育を怠ってきました。
働くということや仕事について、就活を始めてから考えたって、時間が足りません。
教育機関に疑問を持つ人も多いでしょう。
学部ごとに専門はあるものの、卒業時に業務に活かせる専門性が身につかない場合も多い。
仮に専門性が身についていたとしても、企業はそのスキルを活かす職に配属させると限らない。
「これは企業にも学生にも不幸。大学の勉強と実務は別って考えてるのは日本の特徴」と嘆く声もあるのではないでしょうか。
海外はインターンが当たり前と言われていますが、
現在の日本のインターンは2極化し、従来のインターンという職場体験はできなくなってきていませんか?
それよりも大手就職メディアでよく見かけるのは、1DAYのインターンという名の実質の説明会ではありませんか?
採用のミスマッチをなくす、ということに関しては
昔から警鐘を鳴らしている人が数多くいるように感じますが、根深い問題のようです。
本当に自分自身が何をしたいのか。
働くということを真剣に考えるのは、就活生である必要はありません。
また、周りが始めたから、といって合わせて始める必要もありません。
自分自身が、この会社に入社して本当によかった!
将来そう言えるよう、真剣に自身のキャリアについてみるといいでしょう。
未来を作るネクストリーダーのためのキャリアサイト:パッションナビ